いきものたちの住処の一つ『海』ってどんなところ?
海は私たちにとって身近なものであると同時に、未知にあふれた神秘的なものでもあります。 海のなかには現在わかっているだけで約25万種、未知のものも含めたら100万種をこえるいきものが棲んでいます。そんな…
2021.04.23
投稿日:2021.04.23 更新日:2022.03.10
アニメ映画のモチーフにもなった「クマノミ」は、海水魚の中でも人気の生き物!
クマノミには多くの種類が存在しますが、クマノミと聞いて思い浮かべるのは、オレンジ色に白いラインが可愛らしい、あのクマノミかと思います。
比較的小さな熱帯魚で、水族館ではもちろん、ペットとしても人気が高いことで有名です。
そんなクマノミの生態は、実はとっても不思議。人間では考えられない驚愕の生態を持っているんです。
今回は、そんな気になるクマノミの秘密に迫っていきます。
目次
クマノミは、クマノミ亜科に属する海水魚の一種。
寿命は約10年で、天敵のいない安全な飼育下では、15~20年程生きる場合もあるそうです。
全世界には30種類以上のクマノミの仲間が存在していて、見た目もさまざま。
オレンジ色のからだに白ラインのカクレクマノミがメジャーですが、全体的に黒っぽかったり、白っぽいクマノミもいるそう。中にはピンク色っぽい種類もいて、観賞魚としても、それぞれ異なった魅力があります。
体長は成魚で10~15cm程度と、比較的小さい海水魚。
クマノミは基本縄張り意識が高く、闘争も激しいです。
ペットとしても大人気で、「クマノミ一筋!」というアクアリストも多く存在するほど、魅力的な生き物です!
クマノミはあたたかい海が大好きな熱帯魚。
太平洋からインド洋に分布し、熱帯の海域に生息しています。
日本でも、九州より南など、あったかい海でクマノミを見かけることができます。
例えば沖縄などでダイビングをすると、出会える可能性が!
比較的浅瀬で暮らしている生き物なので、シュノーケリングでも会える可能性があります。
ただし、クマノミはイソギンチャクの周辺で暮らしているため、イソギンチャクの毒には注意が必要です。
クマノミの食べ物は、動物性プランクトンや、海藻の切れ端などさまざま。
基本的に雑食性で、腐っていなくて口に入る大きさのものなら、けっこう何でも口の中に入れてしまうみたいです。
基本的には、イソギンチャクは大事な隠れ家であり、クマノミと共生関係にあります。
クマノミがイソギンチャクの中に隠れて身を守ったり、クマノミが食べ残したエサをイソギンチャクが食べたり、持ちつ持たれつな関係です。
イソギンチャクの触手には、毒があることで有名です。
そのため、クマノミのことを捕食しようとした魚も、クマノミがイソギンチャクの中に隠れてしまったら諦めるしかないのです。
でもどうして他の魚は恐れるのに、クマノミはイソギンチャクの毒が平気なのでしょうか?
実は、クマノミの身体は特殊な粘液で覆われているのです。
その粘液があるため、イソギンチャクの毒が効かないと言われています。
特殊な粘液のおかげで、イソギンチャクを仲間につけたクマノミたちの平穏は保たれているんです。
しかし、クマノミが赤ちゃんの頃はその粘液がまだないそうで、イソギンチャクには近づかず、水面で漂って生活しています。
共生関係とはいえ、クマノミとイソギンチャクにも「相性」があるため、クマノミの種類によって、好むイソギンチャクとあまり好まないイソギンチャクがいます。
よくクマノミと共生しているイソギンチャクは、
・センジュイソギンチャク
・シライトイソギンチャク
・ハタゴイソギンチャク
・タマイタダキイソギンチャク
・ジュズダマイソギンチャク
など。
逆に、クマノミがあまり好まないイソギンチャクは、
・ロングテンタクルアネモネ
・サンゴイソギンチャク
・イボハタゴイソギンチャク
などです。
絶対に共生しない!とは言い切れませんが、例えば水槽でクマノミと相性の悪いイソギンチャクを共生させようとした時に、クマノミがイソギンチャクになかなか近づかないといったことがあるんだとか。
ただし、もちろん個体差もあるため、ここで挙げた共生しにくいイソギンチャクとすぐに共生するクマノミもいます。
どうしても共生できない理由があるのではなく、要はクマノミの好みの問題……ってことかも……?
海の人気者・クマノミですが、なんと驚くべき生態が!
実は、成長する過程で性転換をするんです!
クマノミは、生まれてきたときは「両性生殖腺」というものを持っていて、オスでもメスでもありません。
その後、成長していくにつれて、環境次第でどちらかの性になるのですが、基本的にはオスになるクマノミの方が多いです。
クマノミはイソギンチャクのまわりに数匹のグループで暮らしています。
そして、そのグループの中で1番大きく成長したクマノミだけが性転換をしてメスになり、そのグループの中で2番目に大きいオスとペアになって産卵をするのです。
つまり、グループの中のメスは、基本的に1匹ということ。
もし万が一、グループの中のメスが死んでしまったら、そのグループは子孫を残すことができなくなってしまう……のかと思いきや、なんとそういった非常事態のときは、2番目に大きいオスが性転換をしてメスになるのです!
この不思議なクマノミの生態は、より多くの卵を残せるようにと進化したものだと考えられています。
グループのメスの死という外的要因が発生するともっとも大きなオスが性転換していますなんて、人間の私たちからしたら信じられませんよね……まさに自然界の神秘です……!
さらに、クマノミはメスが産んだ卵の世話を、パートナー以外のオスがするという事実もわかっています。
人間ではほぼあり得ないことですし、自然界でもとても珍しい行動だと言われています。
天敵が多い海の中。「産まれた卵をみんなで守ろう!」という、生存戦略なのではないでしょうか?
「クマノミに会える水族館はどこだろう?」とお考えのそこのあなた!
サンシャイン水族館なら、「クマノミとイソギンチャクの海」水槽という、クマノミだけを集めた水槽でいろいろな種類のクマノミに会うことができますよ!
ハナビラクマノミ・クマノミ・オレンジフィンアネモネフィッシュ・セバエアネモネフィッシュ・アラルズアネモネフィッシュなどなど。
「〇〇アネモネフィッシュ」という名前のクマノミは、日本の海では会うことのできない珍しいクマノミです!
他の水族館ではあまり見ることのできない大きなサイズのクマノミもいます。
もちろん、大人気のカクレクマノミも!
「いろいろな種類のクマノミに会いたい!」「おなじみのカクレクマノミに癒されたい!」という方は、サンシャイン水族館に足を運んでみては?
もちろん、『いきもーる』にもクマノミのグッズがあります! 普段使いできるものばかりなので、外出先でもクマノミと一緒に過ごせちゃいます!
ここからは、いきものグッズ専門ネットショップ『いきもーる』で絶賛販売中の、かわいいクマノミグッズをご紹介していきます。きっとお気に入りの一品が見つかるはずです!
デフォルメされたクマノミがキュートなイヤリング&ピアス。
鮮やかなオレンジに白のライン、「王道のクマノミ」って感じがしますね!
目が点なのもちょっとヌケてるように見えてキュンッ。
実はこのイヤリング・ピアスのクマノミ、一点一点手描きなんだとか!
だから、それぞれ少しずつ表情が違うんです。
このイヤリング・ピアスをつけて出かければ、いつでもクマノミと一緒!
ぜひ、遊びに出かける際に連れていってあげてください。
こちらのぽち袋は、クマノミの部分が切り絵になっているんです!
中にオレンジの紙、黒の紙、白の紙が入っていて、それぞれ模様や目を表現しています。
そもそも切り絵のぽち袋自体が珍しいですし、その上可愛いクマノミ柄となれば、ついつい手にしたくなってしまいます!
子どもや甥っ子、姪っ子へのお年玉にはもちろん、友人同士でちょっとしたメッセージカードを入れて手渡すのにもぴったりなオシャレかわいいアイテムです。
こちらはカクレクマノミの消しゴミはんこです。
このハンコも一点一点手彫りのため、一つひとつ体型や表情に微妙な違いが……!
インクさえあればポンポン押せてしまうので、お手紙の隅っこなどに押したらとってもかわいいです。
大きさも横幅3cmと小振りなため、社会人の方でもペンケースに忍ばせておくことができます。
お家でも会社でも学校でも、あなたからのメッセージの印に、カクレクマノミのはんこを押してみてはいかがですか?
関連する記事
いきものたちの住処の一つ『海』ってどんなところ?
海は私たちにとって身近なものであると同時に、未知にあふれた神秘的なものでもあります。 海のなかには現在わかっているだけで約25万種、未知のものも含めたら100万種をこえるいきものが棲んでいます。そんな…
リクガメってどんな生き物?
見ているだけで「のんびりした気分になる」「リラックスできる」といった気持ちになる、癒しオーラが漂う生き物っていますよね。 ゆったりと泳ぐジンベエザメや、すやすやと眠るイヌやネコなど、さまざまな生き物が…
深海は発光するいきものだらけ!? どうして深海生物は発光するの?
発光するいきものは世界中にたくさんいますが、そのうちの8割以上が海に生息しているんだそう。そもそも、発光する仕組みをもっているのは、発光バクテリアや魚類、昆虫などのみで、哺乳類や鳥類、爬虫類、両生類に…
コアラの生態と種類について調べてみた!
コアラは大人も子供も大好きな、世界的に人気のある動物です。動物園でもコアラを展示しているスペースには、家族連れの大行列ができるほど。しかし、コアラといえばオーストラリアを連想するだけで、詳しいことは知…