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2021.03.20
投稿日:2021.03.20 更新日:2022.03.22
日本でカワウソといえば、多くの方がかわいらしいコツメカワウソを想像するのではないでしょうか? わたしたち『いきふぉめ〜しょん』編集部も、カワウソといえば、コツメカワウソたちを思い出します。
しかしカワウソの仲間には、ラッコも含めて7属13種が存在し、そしてその中に、とっても強面のカワウソがいるんです……。
その名は、「オオカワウソ」。「オオカワウソ」と検索すると、凶暴そうなエピソードや1度見たら忘れられないといった言葉が出てきます。それも、この記事のメイン画像のような恐ろしい写真と共に……。
今回は、そんなカワウソ「オオカワウソ」について、詳しくご紹介していきます。
目次
「オオカワウソ」は、食肉目-イタチ科-オオカワウソ属に分類されるカワウソの仲間です。
その名の通り、カワウソの仲間の中で最も大きな種で、体長1.4m、体重30kgを超えるものも。尻尾も長いので、とても大きい個体だと、全長2mを超えるんだとか……!
生息地は南米で、ブラジル、ベネズエラなどを流れる、アマゾン川、オリノコ川、ラプラタ川とその支流の流域にしか生息していないそうです。
オオカワウソは肉食で、主食は魚。とっても食欲旺盛で、なんと1日あたり、3~4キロも食べるそう。
基本的に、獲物を口で捕らえたら、前肢で器用に持ちかぶりつきます。しかし、手で持てないサイズの大型の生きものでも、捕らえて上から押さえつけることができるのであれば、なんでも食べるそう。例えば小型のワニとか……。
オオカワウソの恐ろしい話は、この後詳しくご紹介しますのでお楽しみに。
オオカワウソは、一夫一婦制で、子どもを含めた4~10頭ほどの家族単位の群れで行動します。一頭で獲物を捕らえることもあれば、仲間で一緒に狩りをすることも。
群れの中では、鳴き声を使い分けてコミュニケーションを取っているんだそう。
既にご想像いただけていると思いますが、オオカワウソは別名、「川のオオカミ」とも呼ばれるほど凶暴な生きものです。
オオカワウソと検索すると、ジャガー撃退やアリゲーターを捕食なんてニュース記事が出てきますが、このように、自分よりも大きくて凶暴ないきものをいとも簡単に捕食してしまうんです。そのため、強者が集まるアマゾン川流域で、頂点捕食者の名をほしいままにしています。
またその捕食方法も時に恐ろしく、先ほど仲間で一緒に狩りをすることもあると書きましたが、1m以上のオオカワウソが集団で1匹を捕まえにかかることもあるんです。過去には、ニューヨークのブロンクス動物園で、同じ飼育スペースにいたサルがオオカワウソの群れに襲われるという事件もありました。
検索すると、いくつもオオカワウソの恐ろしい捕食動画が出てくるので、気になる方はチェックしてみてください。ただし、閲覧注意です……。
また日本人がオオカワウソ恐い!と言うのには、その見た目も関係しているよう。というのも、日本で一番多く飼育されていて目にする機会の多い、小柄なコツメカワウソを基準とすると、オオカワウソはとっても凶暴な姿をしています。
例えば、オオカワウソは主に水中で生活をするため、毛皮がふわふわしていないとか、眼球が少し外側に出ていてギョロっとしてるとか、発達した水かきとかぎ爪を持つ手が大きすぎるとか……。
極め付けは、食事中の写真。赤い口の中と白い鋭い牙を見せながら、ガッチリ魚を掴んで頭からかぶりつく写真からは、野生の獰猛さを感じます。時々、口の端から獲物の血が滴れているのなんてもう……。
検索する人が多いからだと思いますが、こういった写真がダーっとパソコンの画面に並ぶので、最初に見たときは戦慄しました……。
でも、かわいいところもあるんですよ? 家族で戯れている時とか……。
え? この写真を見ても、食事中の凶暴な姿が忘れられない? ……。
ここまでのエピソードから、無敵そうに思えるオオカワウソですが、IUCNレッドリストでは、絶滅危惧種に指定されています。現在、野生の個体数は、数千頭だそう。アルゼンチンなど、既にオオカワウソが絶滅した地域もあると言います。
オオカワウソが絶滅の危機に瀕した理由は、人間による毛皮を目的とした乱獲です。群れで行動していて、比較的捕獲しやすかったというのもその要因の1つと言われています。
現在オオカワウソは、ワシントン条約:CITES Ⅰ類に属しているため、全ての国で毛皮の取引等の商業取引は原則禁止となっており、保護活動を行っている国もあるそうです。「ニホンカワウソ」のように、絶滅種にならないことを願っています。
2021年1月現在、日本でオオカワウソを飼育している水族館や動物園はありません。ぜひ、凶暴な捕食シーンを生で見てみたいのですが……。
ちなみに、ラッコを含む7属13種のうち、日本の水族館や動物園で飼育されているのは、「コツメカワウソ」「ツメナシカワウソ」「ユーラシアカワウソ」「カナダカワウソ」「ラッコ」の5種類です。
『サンシャイン水族館』ではもちろん、「コツメカワウソ」に会うことができます。先ほど、オオカワウソの凶暴な姿が忘れられないと言っていたそこのあなた! 『サンシャイン水族館』でコツメカワウソに癒されるというのはいかがでしょうか?
また実は、『いきも〜る』にもオオカワウソグッズが無いんです……! 凶暴な姿にキュンキュンするファンの方もいると思いますので、ぜひどなたかオオカワウソグッズを作っていただけたら……なんて(笑)
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